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2024/05/04 23:42


五月一日から四日間に渡り行なわれた今展示は,菅原悳 - 国内最後の展示という命題のもと器作家 - 鏡原愛莉との合同展として行なわれました。

昨年十月に兵庫県丹波篠山にて行なわれた菅原悳初の展示より更にアップデートされた「re:rizm」


野宿を覚悟で,なけなしの金を使い単身弾丸で伺ったrizmでしたが,あの時に起こった様々が要因でお声掛けいただいたのか,今展示では関係者として悳さん直々にお手伝いを頼まれる運びとなりました。

話は急なもので本番の一週間前に連絡が。

それからというもの毎日胃酸が止まらず,夜も眠れず,製作の手さえ止まってしまうような状態でした。

それだけ僕の中では大きな存在であり,大変有難いお話を頂いたのだと肝に深く刻んでおりました。

僕がお呼ばれした開催2日目の朝,その日集まったメンバーにて空間の設営をしたり,各々の役割分担をあらかた決め,満を持していざ正午,その扉を開く。

しかしその時の僕にはとある違和感が浮かんでしまいました。

というのも会場に着くまでの僕は今にも裂けそうなくらいに張り詰めており,自分の出展には持ち合わせないほどの緊張感を生まれもった状態で当日に臨んだのです。

然し,しかしです。

その景象はいささか僕の眼には疑問となってしまいました。

「なにが」ではなく「だれが」でもなく,その「一連」が。

家に帰ってからも繰り返しその出来事を反芻していました。
鳴り止まない猜疑心。

ですが3日目の朝,その疑惑は悳さん自身によって投稿としても書き連ねられ,メンバー一同にも直接伝えられることに,その時の心の中の安堵感はとても印象的でした。

そして迎えた3日目本番,僕などが言うのもなんですが一日を通して本当に良かったです。
深く密接なやりとりが行われたのではないかなと。

そして迎えた最終日,その日はえんと珈琲さんも参加され,さらに賑やかに。
そしてオープンからすぐ,溢れんばかりに多く足をお運びいただき大盛況でした。
多く並んであった鏡原さんの作品もほとんど底をつき,ご本人としてもこの先に続く躍進の道が更に切り拓けたのではないでしょうか。

こうして参加メンバーも全霊を尽くし燃え尽き,無事に万々歳な幕を閉じることが叶いました。
改めてこのような大切な地点に参加させていただいたことを有難く思います。
「re:rizm」という点に結びを付けて下さった方皆様へ,心よりありがとうございました。




そしてここからは個人的なことを。




率直にいうと,僕としては完全に不完全燃焼です。




何事においてもそうですが,この度も当然全てが綺麗に上手くいったわけではありません。
この数日で僕のなかに生まれた他には言えないこと,言ってはいけないことが多くあり,その様々が今まさにこの文を書連ねながらも首を強く絞めています。




悔しい,悔しいのだと思います。




或いは怒り,様々な方面への腹立たしさ。




今回,このような貴重な機会,場に,僕はお呼ばれしなかった方がよかったのだと思います。




遣る瀬無さ,不甲斐無さ,奥歯の軋む怒り,それだけが僕に遺された餞別です。




この日を赦すことはもう訪れません。
あの日,あの場でしか全ては報われません。




強く,多く,思う事が,考える事が有りました。




最終日,恐らくはと思っていた閃輝暗点が起こってしまい,改めて自分が過度な緊張,精神的重圧を抱え,無理をしていたのだなと再確認いたしました。




飯田さんから薬をもらい,ひろむさんから軽い施術を受け,なんとか今この文を書けています。




忘れないようにこの温度感で記しておきたかった。




会期中,お二人には心を助けてもらいました。
ありがとうございます。




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この怒りが消え失せた時,そこが僕の墓標です。





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